北海道健誠社は、『洗濯物を洗うために地球を汚さないクリーニングの実現』に向けて、「環境問題」にも積極的に取り組んでまいりました。
クリーニングでは、お湯や蒸気・乾燥機などに必要な熱源を使用します。通常は、重油ボイラーにてまかなうのが一般的ですが、弊社では2007年より再生可能エネルギーの一種である、木質バイオマスを使用したボイラーにより熱源をまかっています。また、電力も使用しますが、2011年よりバイオマスボイラーからの余剰蒸気でバイオマス発電機を稼働させ自家発電を開始しました。2013年からは太陽光発電パネル1,836枚を設置し、最大出力477kW、年間約50万kWhの発電を行っています。2032年まではFIT事業であるため全発電量を売電する予定ですが、FIT終了後は自家消費する予定でありこれにより2022年実績で必要な電力の約50%をまかなえる予定です。
今後は、配送の電化など一層の脱炭素経営を推進していく予定あり、可能な限り早期にGHGプロトコルに基づいた排出量の算出を行い、カーボンニュートラルに向けた削減の計画と進捗を公表してまいります。
木質バイオマスボイラー工場
NEDOの採択を受け「木質バイオマス熱利用フィールドテスト事業」に取り組んでいます。
木質バイオマスボイラー工場で木のチップなどを乾燥・燃焼させ、生成した蒸気がクリーニング工場の熱源となります。
※NEDO=新エネルギー・産業技術総合開発機構
バイオマスエネルギー利用の仕組み
化石燃料と異なり、木質バイオマスは再生可能な循環型エネルギー。エネルギーの消費量と植物育成のバランスを保つことで、二酸化炭素の発生を抑制できます。
木質バイオマス熱利用フィールドテスト工程図
バイオマスでCO2削減
木を燃やすとCO2が出るのに、なぜバイオマスがエコ?
バイオマスとは、生物資源(bio)の量(mass)を表す概念で、エネルギーや物質に再生が可能な、動植物から生まれた有機性の資源(石油や石炭などの化石資源は除かれます。)のことで、具体的には、農林水産物、稲わら、もみがら、食品廃棄物、家畜排せつ物、木くずなどを指します。
地上にある生物中の炭素は、大気中の二酸化炭素を植物が光合成で固定したものです。燃焼で二酸化炭素が発生しても、 大気中の炭素量は変化せず、実質的に増えることはありません。すなわち、バイオマスの活用は「カーボンニュートラル」であるされています。
プロの技量が問われるバイオマスボイラー
スイッチひとつで手間がほとんどかからない重油ボイラーは、現在どの工場でも主流を占めています。バイオマスボイラーはずっとそばについていなければならず、火の加減はもちろん、窯内部のどの位置に燃料を継ぎ足すか?経験と技術が問われるボイラーです。 実は北海道健誠社のボイラー技士には、元SLマンが残してくださった技術が伝承されています。そこには技量ばかりではなく、よいボイラーとなるべく「ボイラーを育てる」という考え方が息づいています。
重油ボイラー時代に比べ、2,000トン以上のCO2排出量削減に!
バイオマスボイラーの燃料を安定的に調達するために、ケンセイシャフォレスタ株式会社を設立しバイオマス燃料の製造を行っています。
また、太陽光発電所は、ケンセイシャソーラー株式会社により運営されています。